任意整理と弁護士への依頼に関するQ&A

　任意整理に関するご相談や、任意整理のご依頼は、任意整理に強い弁護士を選ぶとよいでしょう。

　法律にはさまざまな分野が存在しており、ひとりの弁護士があらゆる分野に精通するということは現実的には困難であることから、弁護士はそれぞれ得意とする分野を持っていることが多いです。

　任意整理に強い弁護士を選ぶポイントのひとつは、任意整理の取扱件数が多いことです。

　日ごろから任意整理を集中的に取り扱うことで、例外的な事案や困難なケースへの対応も含め、豊富な知識、経験、ノウハウ等を蓄積することができるためです。

　一般的には、貸金業者等１社あたりの着手金は数万円程度です。

　弁護士や事務所によっては、任意整理によって返済総額が減った場合の成功報酬金を定めていることもあります。

　また、訴訟や支払督促への対応が必要な場合には、別途着手金が必要となることもあります。

　任意整理を弁護士に依頼したほうがよい理由を結論から申し上げますと、貸金業者等からの催促を一時的に停めることができることと、より有利な条件で和解ができる可能性を高められることが挙げられます。

　まず、弁護士に任意整理を依頼すると、弁護士から貸金業者等に対して受任通知という書面が送付されます。

　これにより、いったん貸金業者等からの催促を停めることができます。

　次に、貸金業者等と返済条件について交渉する際、弁護士であれば法的な知識や任意整理のノウハウを用いて、債務者の方が不利にならない提案をすることができます。

　多くの場合、債務者の方は貸金業者等に比べると知識や情報量が少ないため、このことを利用して貸金業者等は債務者の方に不利な条件を提示することがあります。

　このような状況下で和解をしてしまうと、その後の返済も大変になってしまいます。

　弁護士が代理人となって任意整理をすることで、このような事態に陥ることを防ぐことができます。

　任意整理をする際に最低限必要な情報は、①どの貸金業者等から借り入れをしていて、どの貸金業者等に対して任意整理をしたいか、②収入と支出の情報（返済に回すことができる金額）です。

　①については、貸金業者等のカードや、アプリの画面、金銭消費貸借契約書をご用意ください。

　②につきましては、資料までご用意いただかなくてもあまり問題はありませんが、収入と支出の状況について事前に整理していただく必要があります。

　そのほか、貸金業者等から訴訟が提起されているや支払督促が届いている場合には、お手元に届いた資料をお持ちください。